化学蓄熱材、その製造方法および化学蓄熱構造体

【課題】熱媒貯蔵材との整合性や化学蓄熱システムの効率をより向上させ得る新たな化学蓄熱材を提供する。【解決手段】本発明の化学蓄熱材は、熱媒の吸蔵または放出により発熱または吸熱する化学蓄熱材であって、金属元素（Ｍ）とハロゲン元素（Ｘ）とからなりそれらの少なくとも一方が二種以上の元素からなる金属ハロゲン化物である複金属塩（ＭＸｎ、ｎ：Ｍの平均価数）を含む。そして本発明に係る複金属塩は、ハロゲン元素の平均電気陰性度（ＥＸａ）から金属元素の平均電気陰性度（ＥＭａ）を差し引いた平均電気陰性度差（ΔＥａ＝ＥＸａ−ＥＭａ）が０．３〜２．１６または２．２１〜３．２であることを特徴とする。本発明の化学蓄熱材の好例として、アルカリ土類金属複ハロゲン化物であるＣａ（Ｃｌ０．５Ｂｒ０．５）２ がある。なお、本発明は化学蓄熱材としてのみならずその製造方法としても、また、それを用いた化学蓄熱構造体としても把握できる。【選択図】図１